「H O L E ・ C U T ・ L I G N T  90-1 」
石と明かり5web

石彫モニュメント制作にあったって -小野田 實-

どんな事がらも、関係によって成り立っているのですが、その最も基本的なものは自然と人間の関係であろう。時には狂暴になる自然に馴じませ、より良い関係を作るのが建築であり、さらに自然を謙虚に受け止めた形が神殿というものになるのではあるまいか。彫刻という造形物は、その関係を美的に仲介する装置であり、人間の精神の在り方を象徴し、空間に、もうひとつの意味と性格を与えるものである。そんな、自然と人間の関係の中に潜む原理や要素を抽出しようとして、平面から立体の間を往き来しながら、眼に見えないものを形にしようとしているのが私の創造の世界なのです。 このたび制作した、石彫作品「H O L E ・ C U T ・ L I G N T  90-1 」も、そうした考えの中から生まれたもので、四つの造形要素を核にしている。 一つは、自然素材の中でも荒々しさと存在感のある石を用いたこと。二つは、最も人工的な形として切断された直面。三つは、究極の形と考える円を延長した穴、これは自然の胎内に通じるものとして。四つは、彫刻内部に内蔵した光で、昼夜の明暗に応じて自動的に点滅し、昼と夜の顔を持ち自然と呼吸を共にする。この四つの要素が拮抗、相乗して造形上の磁場を発生させようと意図したものですが、長らくあたためていた光を内蔵する石彫プラン、たぶん世界で初めて手がけたはずと考えており、名づけて「石とあかり」シリーズ、その第一作として誕生しました。
石と明かり4web

石と明かり2web

石と明かり3web

石と明かり1web

copyright(c)Minoru Onoda Office All Rights reserved.

【2007/03/17 17:00】 | [7]WORKS1990-1993 | page top↑
| ホーム |